早期退職のリアル

【体験談】地方公務員を早期退職、その時、家族はどう思ったのか。

ほぼ終身雇用が前提と思われている「地方公務員」を早期退職することは、人生の一大イベントです。

単に「転機」というだけでなく、収入・社会的信用など、様々なマイナス要素もあります。

また、家族をお持ちの方は、その状況にもよりますが、家族の生活にも大きな影響を与えます。

まず、自分の進路を決める前に、その決断が大きな影響を与える家族とは、十分にコミュニケーションを取って、共通理解をしておく必要があります。

生活の基礎となる収入だけでなく、家族や夫婦の時間の過ごし方、接触頻度も大きく変わってきますので、「納得」とまでは行かないまでも、しっかり話し合って「最低限の理解」を得ておくことが大切です。

ここでは、管理人の経験に沿って、以下の順に体験談をお話しします。

  • まずは早い段階で、家族に自分の考え方を伝えておく。
  • お金のことはもちろん、家族との過ごし方をよく考える。
  • 結局、一番大事なことは。

少しでも、皆さんの参考になれば、幸いです。

早い段階で「早期退職」の意向を家族に伝えておく。

私が退職を考え出したのは40歳代ですが、具体的に家族に相談するようになったのは、50歳を過ぎてからです。

特に家計を切り盛りし、リタイア後の生活をともにするであろう妻には何度も話をしています。

最初は「数年先にこんな事を考えている」という大雑把な話から始めました。まずは「今後の方向性」といったところだったでしょうか。

その時は、

  • 定年まで働く気はない。
  • 子育てが終わった後、親の介護の状況次第だが、57歳ぐらいには早期退職したい。
  • 退職後も何らか働き続けるが、収入は二の次。
  • 自分が少しでもやりがいを感じ、逆にストレスが少ない働き方を目指す。

その程度の内容だったような気がします。

まだ、子どもも高校生ぐらいでしたし、妻も「そんな風に考えているの、まあ、その時の家庭の状況がどうなっているか次第かな」くらいの軽い反応でした。

大雑把にいえば、「特に反対はしないけど、先のことはわからないでしょ」といった感じだったと思います。

それから折に触れ、話をしていた気がしますが、流石に、妻は乗り気だった訳ではありません。専業主婦だった妻にとって「亭主元気で留守がいい」のは当然のことで、定年まで働くのが普通なのですから、家計のことを考えても「別に辞めなくてもいいのに」という雰囲気になるのは仕方ありません。

逆に、その時に「何とか自分の考えを理解して欲しい」と、無理に自分の計画を熱く語るの厳禁です。

あくまでも、辞めたいと思っているのは自分であって、周りはそう思っていないですから。

ただ「自分の目標に向かって、こんな風にしたいと思っている」という自分の考えは少しずつですが、伝わっていったと思います。

お金のことはもちろん、家族との過ごし方をよく考える。

数年前に、両親が他界し、こども二人の大学卒業が間近に迫ると、私の計画もかなり具体性を帯びてきます。

特に、家計・経済的な面で言えば、夫婦の老後生活資金さえあれば、早期退職は現実的になります。

そこで私は今後のライフイベント表を作成し、妻への「説得」作業に入りました。

てっきり、妻は「お金のこと」を心配すると思ったので、今後は支出が減りリスクが少なくなることや、退職金も含めた資産の運用、退職後の自分の働き方などなど、かなり「前のめり」に話していた気がします。

ところが、妻の反応は意外にも「お金のことは良く分からないし、老後資金や運用の計算は任せる」といったドライな反応で、最終的には私に任せるといったものでした。

私の説明を十分に理解した・・・ということではなく、「あなたの人生だから、最後決めるのはあなた」といった感じで、むしろ気にしていたのは、退職後、私が「どれくらい家にいるか」とか「どんな生活を考えているのか」ということでした。

これまで独りの時間が多かった妻にとって、特に私と一緒にいる時間が増えすぎると、マイナス面も多くなります。

この点に関しては、私の方が妻の意向をしっかり尊重することが必要な場面でした。

定年まで働いた場合も同じですが、妻との距離感、互いにプライベートを尊重するなど、これからしっかり実践しなければならないのでしょうね。

結局、一番大事なことは。

早期退職にあたって、私が一番気にしていたのは、やはりお金のことです。

今後の生活の糧となる、お金の問題が重要なのは、言うまでもありません。

「お金の心配さえなければ、いつでも早期退職できるのに・・・」

そう思われる方が多いのも当然かと思いますが、それ以外にも考えておかないといけないことが、たくさんあることに気づかされました。

結局は、いくらお金の心配がなくても、自分だけでなく、家族の生活満足度が上がらないと意味はありません。

そのためにも、早期退職後の「生活観」を、家族とよくすり合わせておくのが望ましいです。

そして、その「生活満足度」を高める前提となるのが、心身両面の「健康」です。

妻は私が早期退職することに、反対まではしませんでしたが、それは、私が仕事からの帰りが極端に遅かったり、家にいる時も家族の話は上の空で、仕事の心配事を考え込んでいる様子などを見ていたからかもしれません。

以前、40歳代の時、仕事で深く悩んでいた時期に「本当にきつくて、体壊すぐらいなら、辞めていい」といわれたこともありました。

「仕事<健康」なんて、当たり前のことですが、今後の生活を深く考えてみて、改めて、そのことに気づかされました。

今日の話が少しでも、皆さんの参考になったなら幸いです。

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  • この記事を書いた人

松尾知真

九州在住50代、元地方公務員(中間管理職)。 子どもの就職を機に、これまでの生き方 を変えるべく、33年間務めた公務員を早 期退職し、WEBライター等フリーラン スとして活動開始。 【主な資格・業務経験等】 フィナンシャルプランナー2級技能士、 クラウドワークスWEBライター検定3級、 公共不動産取得業務経験10年超、 【趣味・スポーツ経験】 株式投資、債券投資、 Jリーグ観戦マニア(ブログ展開中)、 サッカー4級審判経験あり、 バドミントン30年超継続中、 ソフトテニス経験有

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